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先輩看護師インタビュー

Interview
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S.T さん

副主任4階病棟

S.T

患者さんが「その人らしく生きていく」ために、看護師としてできることを模索中

准看護師で3年、正看護師の資格を取る前から当院に勤務しています。4階病棟に勤務するようになってから7年目になります。4階病棟は循環器、心臓血管外科、呼吸器外科の患者さんが多く入院されるところです。この分野の看護、特に心不全の看護は「完治」がありません。手術を受ける患者さんは、手術後の認知能力やADL、全身状態が大きく変わることもありますし、モニターやバイタルサインだけではなく、患者さんの言動なども見ながら、「今、この患者さんに必要なことは何か」を常に考えています。
たとえば心不全の患者さんは、それまでの日常生活では心臓への負担が大きくなりますので、何かを変えなくてはならない。そうなったときに、何をどこまで変えるのか、患者さんの想いを聞きながら、治療や安静の必要性を理解していただき、退院後の自宅での生活ができる力をつけていただくよう、支援していくのも看護師の仕事です。でも看護師はどこまで介入できるのか、していくべきなのか、これは常に考えています。ひとつとして「同じケース」はないかもしれません。患者さんが自宅で生活していくためには、家族への指導もあります。「その人がその人らしく生きていく」ために、少しでも病院にいる時間を短くできるよう、リハビリテーションやソーシャルワーカーとも協力しながら、支援していきます。


一時的にICUに勤務していたことがあります。自分自身、忙しい方がやりがいを感じることもあり、急性期看護も知りたいと考えました。循環器の患者さんも急変することはありますし、急性期医療のスキルをもっていれば、迅速な対応ができるためです。突然の心停止などの急変に対応できるようになるために、ICLS※1 とACLS※2 インストラクター資格も取得しました。これらのスキルがあると、循環器科での急変があっても、自分の判断でスタッフを動かしていくことができます。救命処置に向けた流れをつくることができるのです。
循環器と救急医療を経験したことで、今後の自分の方向性を考えるようになりました。いずれは三次救急を経験したいのか、循環器科看護を極めてエキスパートになりたいのか。今のところまだ答えは出ていませんが、しっかりと考えていきたいと思います。

※1 ICLSとは、「Immediate Cardiac Life Support」の頭文字をとった略称で、緊急性の高い病態のうち、特に「突然の心停止に対する最初の10分間の対応と適切なチーム蘇生を学びます

※2 ACLSとは、「Advanced Cardiovascular Life Support」の頭文字をとった略称で、二次心肺蘇生法(二次救命処置)のことです。ICLSが最初の10分間の対応であるのに対し、ACLSはそれ以降の救命処置ができます。


当院への入職を検討している方に、当院の「チームワーク」についてもお伝えしたいと思います。
イムスグループでは、グループ全体での大運動会が開催されます。2019年は台風で、2020年は新型コロナの影響で中止になっていますが、それ以前は毎年、当院も参加していました。1961年から続くこの伝統行事、当院は私がリーダーを務めた直近2回、連続で優勝しています! 院長もこうした行事に力を入れていますし、何といっても職種の壁を超えてコミュニケーションを取ることで、チームワークが強くなった結果です。「仕事」だけではない、こうした楽しみ方も当院にはあります。